リーグ優勝決定シリーズに駒を進めるチームは?

首位を独走するレッドソックス

 プレーオフを戦う準備は出来ているのか? 米全国紙USAトゥデーは、すでにプレーオフ進出が確実となっているア・ナ両リーグの6チームについて特集を組んだ。2位とのゲーム差、現時点での地区シリーズの対戦相手、不安要素、どう戦うべきか、などに分けて、各チームの可能性を探っている。少し気が早いが、リーグ優勝決定シリーズに駒を進めるチームは、果たしてどこなのだろうか。

 ア・リーグでは、東地区でレッドソックスが2位のレイズに9・5ゲーム差をつけて首位を独走中だ。このままだと、地区シリーズはワイルドカードゲームに勝利したチームが相手となる。右足骨折のジャコビー・エルズバリーの復帰が現時点では全くの未定であることが不安要素だが、まずはこのままリーグ最高勝率を維持し、50勝25敗と無類の強さを発揮する本拠地フェンウェイ・パークでスタートできるようにしたいところだ。

 タイガースも中地区でインディアンスに5ゲーム差をつけて首位。2位レンジャーズに5ゲーム差の西地区首位アスレチックスとの対戦が濃厚だ。タイガースは現役最強打者のミゲル・カブレラが足の付け根の痛みに苦しんでおり、9月に入ってから打率2割1分9厘、本塁打ゼロと不調なのが気がかり。8月7日以来、勝てていない本来のエースのジャスティン・バーランダーに白星を付ければ、プレーオフに向けて勢いが付くはずだ。一方のアスレチックスも主砲のヨエニス・セスペデスが右肩痛を抱えている。

ブレーブスは中軸のアグラとアップトンが調子を崩している

 ナ・リーグでは、ブレーブスが10ゲーム差を付けて東地区首位を快走している。しかし、打線に厚みをもたらすはずのダン・アグラとA・J・アップトンが不調。特に、アグラは8月3日以降に72打数6安打(すべて単打)と散々だ。今後はリーグ最高勝率を維持することが必要だろう。というのも、ブレーブスはホームで7割3厘、アウェーで4割9分3厘と勝率に圧倒的な差があるからだ。

 西地区首位のドジャースは2位ダイヤモンドバックスに10・5ゲーム差で、このままだと中地区優勝チームと戦う。ただ、ここ11試合は8敗で、その間の総得点は54点と一時の圧倒的な勢いにかげりが見える。まずは足首痛の主砲マット・ケンプを復帰させ、ほかにも臀部痛のヤシエル・プイグ、足首痛のアンドレ・イーシア、背中痛のハンリー・ラミレス、カール・クロフォードら負傷を抱える主力を万全の状態でプレーオフに出場させたい。

 中地区では、パイレーツとカージナルスが首位で並んでいる。このままの状態ならば、優勝決定のためのワンデープレーオフを戦い、勝ったチームがドジャースとの地区シリーズを戦い、負ければ、レッズとのワイルドカードゲームに回らなければいけない。

 パイレーツはラッセル・マーティンが8月11日以降は打率1割4分6厘、ペドロ・アルバレスも同じく61打数10安打でわずか1本塁打と絶不調だ。また、カージナルスも主軸のアレン・クレイグが足首捻挫で離脱中。さらに、ランス・リンが7月13日以降は2勝7敗、防御率5・12と投手陣にも問題を抱える。どちらも、ワイルドカードゲームへ回るのは避けたいところだ。

 各地区の首位を走るチームとはいえ、どこも問題を抱えている。同紙の挙げた不安要素は、確かに地区シリーズを勝ち抜く上で重要な鍵となりそうだ。(※数字はすべて17日時点のもの)

【了】

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY