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驚異の新人 ライアン小川はなぜ打たれないのか

その青年は、一冊の本で覚醒した。目に飛び込んできたのは、高く左足を上げて、力強いストレートを投げるノーラン・ライアンのフォームだった。

東京ヤクルト神宮

ノーラン・ライアンのフォームに魅了された

 その青年は、一冊の本で覚醒した。目に飛び込んできたのは、高く左足を上げて、力強いストレートを投げるノーラン・ライアンのフォームだった。

 これだ――。

 一瞬にしてそのフォームに魅了された。

 当時、創価大の3年生。小川泰弘はのちに「和製ライアン」と呼ばれるきっかけとなる運命の投球フォームと出会った。171センチの小柄な投手がプロへの扉に手をかけた瞬間だった。

 メジャー通算324勝、奪三振は歴代トップの5714個。輝かしい成績を残した名投手、N・ライアンを描いた本が「ピッチャーズ・バイブル」だ。その内容に触発され、ダイナミックなフォームを手に入れた小川は2012年秋にドラフト2位でヤクルト・スワローズに入団。間もなく「ライアン小川」の異名を取るようになった。

 新人らしからぬ投球で前半戦は10勝2敗。9月22日の阪神戦では15勝目をマークし、セ・リーグを代表するエース・前田健太(広島)と最多勝争いを繰り広げている。最下位に低迷するヤクルトでの15勝は驚異的だ。

 「僕は新人ですが、マウンドに上がったら、関係ないと思います。一人、一人の打者に向かって投げていくだけです」

 本人はそう平然と言ってのける。新人の15勝は1999年に20勝した巨人・上原浩治、同年16勝の西武・松坂大輔以来14年ぶり史上13人目。そのうち10人が新人王を獲得している。

 小川はなぜルーキーイヤーからこれほど勝てるのか。

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