勢いに乗るワイルドカードの2チーム

MVP候補の母親は国家的な歌手?

 勢いに乗るワイルドカードの2チームに注目だ。米国では連日、開幕したばかりのポストシーズンについての報道が目立っている。ワイルドカードゲームでは、ナ・リーグがパイレーツ、ア・リーグはレイズが勝利し、地区シリーズに駒を進めた。米全国紙USAトゥデーは、すでに9月28日に各地区の優勝チームについて「素晴らしい〇個のことがら」と題して特集記事を掲載していたが、ダークホースとなるパイレーツ、レイズの2チームについても追加で同様の特集を組んだ。

 今、メジャーで最も熱いのはパイレーツだ。レギュラーシーズンで21年ぶりに勝ち越したチームは、92年以来となるプレーオフでも躍動。ワイルドカードゲームでは、地元ピッツバーグの熱狂的な雰囲気にも後押しされ、レッズに快勝した。圧倒的な勢いに乗るかつての弱小チームについて、同紙が挙げた「素晴らしいことがら」は17個。その一部を紹介しよう。

 まずは真面目なものから。『スターリング・マルテの守備』。チームの顔であるアンドリュー・マッカチェンに本職のセンターを譲っているものの、レフトでも抜群の守備力を発揮している。さらに『ペドロ・アルバレスのパワー』。36本塁打でナ・リーグのホームランキングに輝いた26歳の三塁手は、186三振もリーグ1位と典型的なパワーヒッターだ。

 投手陣では『ブルペン』が真っ先に挙げられている。救援防御率2・89はリーグ3位。エース右腕の『A・J・バーネットのカーブ』も見ものだ。今季は全投球のうちの35%がこの球種で、その割合はリーグ最多。球種で言えば『フランシスコ・リリアーノのスライダー』もある。全投球の35%を締め、ワイルドカードゲームでレッズの好打者ジョーイ・ボットから2三振を奪ったボールでもある。

 少し野球から脱線したものでは、ナ・リーグMVP候補にも名前が挙がるマッカチェンの母親に注目が集まっている。『彼は、彼のための国家歌手と共にやってくる』。マッカチェンの母親のペトリナさんはゴスペルシンガーで、何度かピッツバーグでも試合前の国歌斉唱の大役を任されてり、ワイルドカードゲームでも美声を披露した。その他に『彼らの本拠地』も挙げられている。PNCパークは、スタンドからの景色の素晴らしさも有名だ。

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