【2013年 ダルビッシュ・プレイバック】ダルビッシュの魅力が詰まったエンゼルス戦の投球

強力・エンゼルス打線を2種類の球種で抑え込む

 もしかしたら、今季最高の内容だったかもしれない。4月24日の敵地でのエンゼルス戦は、ダルビッシュ有の魅力がつまった試合だった。6回3安打11奪三振の快投で、同12日のマリナーズ戦初回の3失点後、18イニング連続無失点を記録。4回に9点のリードをもらっても気を抜くことはなかった。

 圧倒的な能力は、その投球内容に表れていた。直球は自己最速の99マイル(約159キロ)を計測。常時95マイル(約153キロ)以上をたたき出した。スライダーはまるで意思を持っているように変化し、エンゼルス打線のバットはことごとく空を切った。三振が多かった影響で球数が100球に達し、大差もついたたために6回でマウンドを降りたが、二塁すら踏ませない快投だった。

 ダルビッシュは「真っすぐ、スライダー、カーブで十分だった」と振り返ったが、実はこの試合で投げたのはほとんどが直球とスライダー。6回に61マイル(98キロ)の超スローボールでマイク・トラウトを見逃し三振に取った場面はあったものの、カーブは4球しか投げていない。

 トラウト、アルバート・プホルスらに前レンジャーズのジョシュ・ハミルトンが加わった強力打線を、ほぼ2球種だけで抑え込んだことになる。今季から加入した「現役選手から最も嫌われている選手」と言われる捕手のA・J・ピアジンスキーとのコンビネーションが確立され始めた時期でもあった。

以下は試合後の記者会見。

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