「最高の対決」となったワールドシリーズ データから見る頂上決戦の見どころ

99年以来となるリーグ最高勝率チーム同士の対戦

 いよいよ世界一が決まる。ワールドシリーズが現地時間23日(日本時間24日)、ボストンのフェンウェイパークで開幕する。ア・リーグはレッドソックス、ナ・リーグはカージナルスが進出を決めた。レギュラーシーズンでは、ともに97勝65敗。リーグ最高勝率を記録したチーム同士の対戦は1999年のヤンキース―ブレーブス以来で、米全国紙USAトゥデーは「最高の対決」と表現する。

 リーグ優勝決定シリーズでMVPに輝いた上原浩治と田澤純一が所属するレッドソックスは果たして勝てるのか。データを中心に頂上決戦の見どころを掘り下げたい。

 両チームに共通する特徴として挙げられるのが、破壊的な攻撃力だ。レギュラーシーズンではレッドソックスが853点、カージナルスが783点で、チーム得点数がともにリーグトップだった。この勢いを10月に入ってからも持続。ポストシーズンでもレッドソックスが45点、カージナルスが42点で、進出チームの中で1、2位となっている。

 レッドソックス打線はここぞという時の爆発力が光る。タイガースとのリーグ優勝決定シリーズでは、最大5点のリードを許しながら、8回にデビッド・オルティスの同点満塁ホームランが飛び出し、9回にサヨナラ勝ち。負ければ敗退の可能性が高まっていただけに、値千金の一発だった。さらに、ワールドシリーズ進出に王手をかけて迎えた第6戦では、2点を追う7回に今度はシェーン・ビクトリーノがグランドスラム。劇的な勝利が続き、勢いに乗っている。

 一方、カージナルス打線には派手さはないが、緻密な野球で1点を取るスタイルを貫く。ポストシーズンで勝負強さを発揮するカルロス・ベルトランが、全チーム中でトップの12打点と活躍。さらに、レギュラーシーズンでチームトップの97打点をマークしながら、9月上旬から左足首痛で離脱していたアレン・クレイグがワールドシリーズから復帰することになった。チャンスを作れば、高い確率で得点へとつなげる試合巧者ぶりを存分に発揮しそうだ。

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