各球団に存在する“出世番号” 選手の成長を後押しする不思議

広島で三村敏之氏から受け継がれる背番号「9」

 オフに入ると新人選手の仮契約で背番号が提示されることがある。また現役選手が契約更改の席で、その活躍が評価され、背番号の変更を球団から伝えられることも珍しくない。球団サイドは、その選手に対する期待を込めて、背番号を決めるものだが、不思議なことに、中には選手の出世を後押しする番号もある。各球団の「出世番号」ともいえるナンバーとは、どのようなものなのだろうか。

 たとえば、広島の「9」も出世番号の部類に入るだろう。今季セ・リーグ盗塁王になった広島の丸佳浩外野手が来季、背番号「63」から4年間空き番だった一桁の「9」に変更となることが決まった。「9」はカープが誇る俊足巧打の外野手・緒方孝市氏がつけていた番号。丸は「偉大な方がつけてきた番号。引き締まります。今年以上に来年はやらないといけないです」とその背番号に恥じない活躍を誓っている。

 そもそも「9」は広島の監督も務めた故・三村敏之氏が1971年に30番から変更となった背番号だ。カープのショートを守った同氏はその後、1975年のチーム初優勝時に2番打者を務めるなど、中心選手として活躍。引退する1983年まで、その番号を背負い続けている。

 さらに左の強打者だった長内孝氏らが「9」をつけた後、1996年に37番から変更になった緒方氏が引き継いだ。すると、緒方氏は96年に50盗塁を記録。99年には3割30本塁打を達成するなど活躍し、カープの顔となっていった。その歴史が示すように、背番号9は広島の出世ナンバーなのだ。球団にしてみれば、丸の「9」は、緒方氏のような球界を代表する外野手になってほしいという願いを込めての提示だった。

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