偉大なクローザー、マリアノ・リベラの後継者は誰に?

最大の問題はコントロール

 史上最高のクローザーが抜けた穴をどう埋めるのか。ニューヨークの地元紙ニューズ・デイは、今季限りで引退したマリアノ・リベラの後継者を誰が務めるべきか、特集記事を組んだ。これまで、リベラが9回を締める度に、ファンやメディアは漠然と思っていた。「MO(リベラのあだ名)の跡取りは誰になるんだろう?」、と。そして、1997年からクローザーを務めていたリベラが引退した今、それが現実的な問題となっている。

 普通に考えれば、リベラへとつなぐセットアッパーだったデビッド・ロバートソンが筆頭候補だ。メジャーでは通算329イニングを投げて防御率2・76と安定した数字を残している。奪三振率(9イニングあたりの三振数)も11・71。メジャーデビューした2007年以降で見ると、救援投手では2番目に高い数字だという。9イニングあたりの安打数も、リベラの6・9に対してロバートソンは7・3と遜色ない。

 一方で、不安要素もある。

 最大の問題はコントロールだという。リベラが9イニングあたり2・01四球だったのに対して、ロバートソンは3・91四球。1イニングの平均投球数は8・7球に対して17・7球と偉大な先輩の倍以上だ。1球目にストライクを取る確率は58%しかない。

 さらに、より重圧のかかる9回に弱いというデータもある。過去に18度のセーブ機会で登板して成功は8回。イニング別に見ると、8回までの防御率は2・29なのに対して、9回は3・88と大きく数字が落ちる。昨年、リベラが右膝を負傷して離脱したときには、クローザーを任されて最初の試合でセーブを挙げたものの、次の試合はレイズに4失点を喫して失敗。その後は自身もケガで離脱し、ラファエル・ソリアーノが代役を務めることになった。

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