マー君移籍の最有力候補はマリナーズ?

ドジャースが消えマリナーズがトップに浮上

 楽天からポスティングされた田中将大投手(25)の移籍先がどこになるか、全米でも大きな話題となっている。米ケーブル局ESPN電子版は、有力候補として6チームを挙げてランキングで紹介。これまで報道されてきたものとは少し違うチーム名が並んでおり、中でも最有力はマリナーズとされている。

今オフの市場でベストの投手と紹介されている田中の移籍先候補は、以下の通りだ。

1.マリナーズ
2.ヤンキース
3.フィリーズ
4.オリオールズ
5.エンゼルス
6.カブス

 マリナーズには過去に日本人選手と多くの契約を結んできた過去があり、サインに必要な「財布」も持っている。そして、ピッチャーを必要としているチーム事情もある。岩隈久志、フェリックス・ヘルナンデスという2人の優秀な右腕を抱えながら、投手陣は壊滅状態だ。

 また、ヤンキースにとって、田中は「(獲得するのに)理にかなったプレーヤー」だという。先発ローテーションを埋める存在として、大きな助けになるからだ。田中にローテーションの4つ目のイスを与え、5番目は春季キャンプで若手に争わせればいい。

 フィリーズはルーベン・アマロGMのもと、再建に向けて積極的に動いている。チームの将来的な基盤を改善する上でも、田中獲得は「ベストチャンス」だという。

 また、オリオールズはすでに田中獲得に動かないことをダン・デュケットGMが明言している。ただ、チーム事情を見ると、田中を必要としている。先発は揃っているように見えるが、他チームを怖がらせるような投手はいない。

 エンゼルスは過去2年でアルバート・プホルス、ジョシュ・ハミルトンを大型契約で獲得したが、いずれもパッとせずに失敗に終わった。ただ、まだ資金は余っているという。先発ローテーションは高齢化が進んでおり、アップグレードするには田中の存在が役立つ。

 カブスはまだ再建途上にあるが、田中は25歳と若く、その中心となるにはうってつけだ。右腕の争奪戦に資金を費やすことを恐れておらず、獲得できれば若手有望株の右腕ジェフ・サマージャをトレードに出しやすくなる。しかも、近年は低迷していたことで上位指名権を持っていたため、マイナーには才能豊かな若手が多くいる。田中と共に再建を進めることは可能だ。

 有力候補の1つとされてきたドジャースの名前が消え、マリナーズがトップに浮上。ヤンキースとともに争奪戦をリードしているとの見方は、他のメディアとの共通した見解だ。これまでは全く名前の挙がっていなかったオリオールズや、有力候補とは見られていなかったフィリーズがどのような動きをするかにも注目したい。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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