往年のオーダーが一枚の写真にズラリ 巨人の懐かしのメンバーの再会が話題に

巨人の4番を背負った選手の邂逅

 宮崎で行われている読売ジャイアンツの春季キャンプの第2クールの2月6日。キャンプ施設内にある室内練習場「木の花ドーム」で、再会の瞬間は訪れた。

 松井秀喜氏が今年のキャンプで臨時コーチを務めて話題をさらっているが、そこに現在は引退して評論家活動をしている仁志敏久氏、昨年限りでユニホームを脱いだ二岡智宏氏、侍JAPANの小久保裕紀監督の3人がスーツ姿で現れた。

 グラウンドでは今年から1軍の打撃コーチになった清水隆行氏に加え、現役の高橋由伸外野手、阿部慎之助捕手、鈴木尚広外野手が居合わせた。8人は次第に引き寄せられるように集まった。2000年代、巨人を支えた主力選手が顔を揃えたのだ。ファンもカメラで必死に彼らの姿を追った。

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小久保裕紀公式Facebookページ「一瞬に生きる」※写真はサイトのスクリーンショットです

 写真に残したかったのはファンだけではないようだ。6日夜、小久保監督の公式FACEBOOKページ「一瞬に生きる」にアップされた写真にファンは騒然となった。なんとその8人が1枚のフレームに収まったのだった。全員、笑顔なところが絆の深さを物語っている。

 ファンのSNS上では「このメンバーやばすぎ!」、「巨人オールスターだ」、「涙不可避」、「感涙」、「懐かしい」、「最高」、「なんて素晴らしい面子なんだ」などと、感動のコメントが次々と書き込まれた。これも松井秀喜氏が12年ぶりに宮崎キャンプに帰ってきたから実現したこと。写真の真ん中には年上の仁志氏や清水氏ではなく松井氏がいた。先輩、後輩、関係なく、松井氏を尊敬している様子がうかがえた。

 実際、松井氏がメジャーで現役のころ、仁志氏は米国の球場に表敬訪問し、清水氏もチームを離れた後も連絡を取る間柄だという。阿部は昨年末にニューヨークで対面し、高橋は昔から親交が厚い。二岡氏や鈴木も松井氏とは2002年の日本シリーズで一緒に戦い、激励を受けていたという。つまり、彼らの笑顔は必然だったのだ。

 松井氏と小久保氏は同時期に巨人のユニホームを着ていないが、ともに重圧のある4番のイスに座った同志である。00年代をともに戦った戦友たちが一堂に会した写真を見ると、タイムスリップしたような感覚に陥る。この時代の戦士たちがまた同じユニホームを着て戦うことをファンは夢見たことだろう。それほど今回の再会は感慨深いものだった。その写真には、見る人それぞれの、たくさんの思い出や物語が詰まっていた。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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