開幕メジャーの座をつかむのは誰? マイナー契約日本人選手の現状

良いアピールを続けている川崎宗則と建山義紀

 松坂の次に開幕メジャーに近いのは、ブルージェイズ・川崎宗則内野手(32)、ヤンキース・建山義紀投手(38)の2人か。

 昨季、トロントで大人気となり、チーム内でも確固たる地位を築いた川崎は、ここまで順調だ。打撃は好調で、14試合に出場して13打数4安打の打率3割8厘。守備では、内野の各ポジションだけでなく、レフトもこなすなど「便利屋」として重宝されている。まずは貴重なバックアップメンバーとして、開幕メジャーに滑り込みたいところだ。

 ムードメーカーとしてチームに貢献してくれることは首脳陣も分かっており、チャンスは十分にあるはず。仮に開幕メジャーの座をつかめなかったとしても、シーズン途中に主力選手にアクシデントがあったり、調子が上がってこない場合には、昨年のように真っ先に声がかかるはずだ。

 また、地道なアピールで首脳陣を振り向かせたのが建山だ。

 当初はメジャー昇格が厳しいとする声もあったが、ここまでオープン戦5試合に登板し、計6イニングを投げて自責点0。ブルペンが手薄とされているヤンキースで、日に日に存在感が増している。2種類のカーブを効果的に使い、打者のタイミングを外す投球術は絶妙。本人は「今年は右打者を抑えればいいと割り切っている」と“右殺し”の役割に専念している。

 ヤンキースはブルペンが今季の最大の弱点とも言われている。セットアッパーだったデビッド・ロバートソンをクローザーに回し、計算できる中継ぎは少ない。新加入のベテラン左腕マット・ソーントンは、ここまで試合で防御率11・57とピリッとしない。

 このことからも、変則的なサイド右腕の建山がメンバー入りする可能性は決して低くないと言える。仮に開幕メジャーを逃しても、川崎と同様にシーズン途中に声がかかることは間違いなさそうだ。

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