開幕戦勝利を飾った則本昂大の存在が松井裕樹を成長させる 楽天のエースの系譜に見る共通点

則本と田中将大の類似点

 プロ野球の2014年シーズンが開幕。各球団とも熱戦が繰り広げられた。2年連続の日本一を目指す楽天は西武と対戦し、2年目右腕の則本昂大投手が9回を6安打1失点。150キロのストレートに変化球を交え、完投で2-1と初戦を飾った。

 エース・田中将大投手が去ったチーム。則本には、今度は自分がこのチームを支えていくんだという気概が見受けられた。

 則本は昨年、新人ながら15勝をマークしたが、完投勝利は1度もなかった。終盤に打ち込まれるケースが多かったからだ。だが、この日は違った。回が終盤になり、佐藤義則投手コーチから「行けるか?」と問われると「行きます」と即答した。気迫の133球。「ようやく完投ができました。最後までマウンドに立つことができるって格別ですね」という右腕は、また一つ、段階を上った。

 2年目エースがマー君に代わる投手陣の中心になれると、大きな影響を受ける選手がいる。今年の高卒ゴールデンルーキーの松井裕樹投手である。開幕ローテ入りを果たした松井について、球団関係者は田中将大の1年目を引き合いに出し、ある類似点を指摘した。

「田中の1年目の2007年は11勝を挙げ、新人王になった。それは岩隈(久志)の存在が大きかった。弱いチームだったけど、岩隈という軸がいたから、開幕ローテに入っても、勝利をそこまで厳命されることはなかった。いい形で育成をすることができた」

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