8強が出揃った選抜高校野球 特徴的な選手が多い好投手を紹介

2年生投手にも逸材が

▽山岡就也(新庄)

 初出場の広島新庄のドクターK。左投手ではあるが、ライアン山城のように高く足を上げて、打者を幻惑する。これは自分で考えたフォームだ。スライダーもうまく織り交ぜ、タイミングを外している。昨年、1学年上の田口麗斗が巨人に入団。彼に習ったのがそのスライダーだった。桐生一との2回戦では15回171球を投げ、引き分け再試合となった。再試合は終盤につかまり、桐生一のエース山田知輝に投げ負けたが、夏にもう1度出てきてほしい左腕だ。

 以上の7投手はすべて3年生。その他2年生にも逸材はいた。履正社の2年生、永谷暢章は駒大苫小牧戦でリリーフ登板。負けている展開から無失点に抑え、流れを引き寄せて、逆転劇のきっかけを作った。その際、147キロの直球を披露し、スタンドを沸かせており、2番手ながら二桁奪三振と鮮烈な印象を残した。

 龍谷大平安の2年生左腕の元氏玲仁も大島戦で先発し、才能の片鱗を見せた。まだ粗削りで線も細いが、これからの伸びしろはありそう。打っても、右翼席にホームランを放っており、これから楽しみな素材である。プロ注目の選手の中には甲子園を去った者もいるが、好投手がひしめく今大会。彼らの準々決勝以降のピッチングに注目したい。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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