イチローがすでに2度も対象に MLBの新制度「チャレンジ」ってどんなルール?

すでに多くのチームが新制度をフル活用

 開幕してから、この新制度を多くのチームがフル活用している。たとえば、ヤンキースのジョー・ジラルディ監督は毎試合のように「チャレンジ」を使ってきた。最大のファインプレーとなったのは、田中将大がメジャーデビューを果たした4日のブルージェイズ戦だ。

 2-3で迎えた3回2死2塁でイチローがセカンドへのゴロを打ち、一塁上を素早く駆け抜けた。タイミングはセーフに見えたが、判定はアウト。チェンジとなったため、1度はイチローもベンチに引き上げた。

 ただ、指揮官がここで「チャレンジ」を要求し、判定は覆ってセーフに。直後にヤンガービス・ソラルテの逆転2点二塁打が飛び出し、イチローはホームまで生還。その後は高い修正能力を発揮した田中が好投を続け、そのまま勝利をつかんだ。「チャレンジ」がなければ、ルーキー右腕のメジャー初勝利もなかったかもしれない。

 6日のブルージェイズのチャレンジは「失敗」に終わったが、ここまでは4日のケースのように判定が覆ることが多い。つまり、これまでに判定ミスがいかに多かったかが分かる。

 イチローは「今まで(セーフをアウトと判定されたことが)何百本あったですかねえ。何千本まではいかないですねえ」と話す。セーフの確信があってもアウトと宣告され、悔しい思いをしてきたことが多かったというのだ。日米通算4026本のヒットを放ってきた安打製造機だが、何百本も損していたとなれば、ピート・ローズの4256本をすでに上回っていた可能性すらある。

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