松井裕樹は1軍に這い上がれるか 2軍戦で磨き上げる「財産」と「フォーム」

投球動作さえ修正できればストライクは取れる

 楽天の高卒ルーキーの松井裕樹投手が10日に戸田で行われるイースタン・リーグ、ヤクルト戦にリリーフ登板する。4月24日に2軍降格となってから、2度目の登板となる。

 1度目は先発で6回1失点。自責0だった。1軍登板で乱発していた制球が安定し、フォアボールは0だった。「課題を持ってやっていたことは少しはできたかと思います。これを持続していきたいです」とコメント。星野仙一監督は、コントロールが安定するまで1軍に上げることはしないというのが現在の考えだ。

 松井のような素質のある選手ならば、メカニック(投球動作)さえ修正できれば、ストライクは取れる。高校生までならば、メカニックが狂っても、力で何とか切り抜けられるが、プロはそうはいかない。スタミナが落ちてきたり、あるいは制球が定まらなくなってきた時に、自分のフォームに戻せるかが、勝てる投手とそうでない投手の差になる。

 大久保博元2軍監督は投手コーチから松井の特徴を聞き、現役時代、捕手だった経験をもとに助言したという。

 体が丸くなるより、反っていた方が良いという観点から「首の後ろ側、背中側を意識して投げてみてはどうか」とアドバイスし、2軍戦の登板に送り出した。大久保2軍監督はその際に巨人のエースだった桑田真澄氏や近鉄、ドジャースなどで活躍した野茂英雄投手を例にも挙げている。それが、コントロールが安定した一つの要素となった。

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