米メディアが選ぶ「メジャー最高の先発9投手」の中に日本人3投手 ダルビッシュ有、田中将大、岩隈久志の凄さ

メジャー最高の先発投手の中に日本人3投手がランクイン

【岩隈久志(マリナーズ)】

 岩隈の記事は隠れた大記録の話題からスタートしている。「2012年7月にマリナーズのローテーションに加わって以来、(先発として)ア・リーグ最高の防御率を誇っている。昨年はセイバーメトリクスの評価指数であるWARでア・リーグの投手最高の評価を手にし、サイ・ヤング賞候補3位に選出された」と伝えられている。

 ヘルナンデスの項目で記述した守備陣と攻撃陣の酷さを参照との注釈も入れている。田中のみならず、岩隈の決め球でもあるスプリットは「美しきもの」と表現。この2年間で被打率1割7分4厘、99三振、8四球で、被本塁打は4本。今季7試合に先発し、四球はわずか4つ。制球力の素晴らしさも理解できる。

 マイナス要素は、今季序盤を指の負傷で欠場し、日本時代からもケガの耐久性にそこまで定評がない点だという。さらに、メジャーでの完投経験もない。9イニングあたりで6・4という三振数もさほどでもないとしている。昨年は25本塁打を打たれたが、今季も6本塁打を許している。「キングというあだ名ではない」という記述で締めくくられているが、それはおそらくジョークだろう。

【ジョニー・クエト(レッズ)】

 資金力にさほど優れないレッズでプレーしているにも関わらず、日本時間7日の試合前時点でメジャートップの防御率1・68であることが高く評価されている。「往年の名投手ルイス・ティアント投手のような独特のフォームも凄い」と言及。今季3試合で完投し、被打率は1割5分1厘。奪三振率は3年連続で向上しているという。

 ファストボール、カットボール、スライダー、チェンジアップが武器で「このボールはいついかなる時でも頼りになる」と評価。今季、自責点2以上を喫したのはわずか1試合で、右腕としては牽制球が最も巧みな投手の1人とも分析されており、過去2年で計3度、今季は1度しか盗塁を許していないという。

 マイナス要素は持続性が不足している点で、防御率は自責点にカウントされなかった5失点にも助けられているという。健康面のトラブルもかかえており、2011年シーズンの先発は24試合、昨季は11試合のみ。「200イニング以上を投げたのはまだ1シーズンしかない」と指摘されている。

 メジャー最高の先発9投手の中で、実に3分の1にあたる3人も日本人投手が占めるという事実は、まさに驚異的とも言える。ダルビッシュ、田中、岩隈は、超一流としての地位を、すでに築き上げている。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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