田中将大ら投手陣には逆風!? ヤンキースのDHはア・リーグ最低の貢献度

最大の被告はアルフォンソ・ソリアーノ

 記事では「ヤンキースは全てのポジションの選手についてマイナー送りという選択肢はない。なぜなら、出来の悪い選手はチームの高給取りだからだ」とチームを厳しく批判している。

 更には「最大の被告はDHの今季215打席中101打席についている38歳のアルフォンソ・ソリアーノだ」とバッサリと断罪。左腕相手の打席では打率2割9分4厘で出塁率は3割1分9厘。長打率は5割と高い数字を誇っているデータを紹介しながらも、「右腕相手には使い物にならない。出塁率は2割2分で長打率は3割3分9厘」と酷評している。

 2001年シーズンから常に所属球団の主力を務めてきたソリアーノだが、今季、問題化している右腕との相性の悪さにジョー・ジラルディ監督も方針を転換。開幕53試合中43試合で先発起用したが、ここ8試合で5試合出場に留まっている。先発した3試合はいずれも相手先発投手が左腕だった。

 ソリアーノに続き、DHで出番の多いのは今季加入したカルロス・ベルトラン外野手。肘の骨棘障害から復帰したスラッガーは51打席でOPSは.652とこれもDHのリーグ平均を大幅に下回っている。

 2人の次にDHでの出番の多いブライアン・マッキャン捕手、マーク・テシェイラ一塁手、ジーターの3人は合計39打席6安打。イチロー外野手、ジャコビー・エルズベリー外野手ら残り計6選手のDHでの成績も19打席で2安打2四球と振るわない。

 このDHの不振はプレーオフ進出を逃した昨年に次ぐものだという。トラビス・ハフナーとバーノン・ウェルズらが務めた昨季はOPSが.583だった。

 ア・リーグにDH制が導入されたのは1973年。2012年までヤンキースのDHがOPSで.600を下回ったことは一度もなく、.700以下だったシーズンもわずか6回だったという。

 ソリアーノを筆頭にDHの不振は目に余るものがある。8日のロイヤルズ戦で7回2失点の力投を見せながらも、黒星の付いた黒田博樹投手はすでに不運な犠牲者となった。DHの奮起がなければ、9勝1敗と圧倒的な輝きを放つ田中将大投手も負の連鎖に巻き込まれる危険性がある。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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