田中将大とダブルエースを形成か ヤンキースがトレードでデビッド・プライス獲得の可能性を米メディアが報じる

2012年サイ・ヤング投手の移籍先候補の中にヤンキースが浮上

 ヤンキースが2012年にサイ・ヤング賞に輝いたレイズの左腕デビッド・プライス投手をトレードで獲得する可能性が浮上した。現在、孤軍奮闘する田中将大投手と脅威のダブルエース体制が実現するかもしれないと、かつてレッズとナショナルズで強化責任者を務めたジム・ボウデン氏がESPNで分析している。

 7月末がトレード期限の移籍市場において目玉とされているのはプライス、カブスのジェフ・サマージャ、フィリーズのクリフ・リーの3投手だが、記事によると、カブスはまだサマージャと契約延長できる可能性が残されており、リーに関しては有利なトレードを実現するためにリー自身のコンディションを上げる必要があるという。一方、プライスについてはトレードに対する障壁は存在せず、レイズは今が売り時だと考えているという。

 今回のマーケットで最大の大物選手であるプライスの移籍先候補に5球団を挙げており、エンゼルス、ブルージェイズ、ホワイトソックス、ブレーブス、そしてヤンキースが入っている。

 ボウデン氏は「ヤンキースのオーナー、ハル・スタインブレナーは、トレード期限までに大型契約を結ぶために必要な資金力をブライアン・キャッシュマンGMに提供すると明言している」としており、レイズが最も獲得を望んでいる中継ぎのデリン・ベタンセス投手のトレードはヤンキースが拒否するものの、マイナーで輝く原石がプライスのトレード要員となると分析。名前が挙げられているのはゲイリー・サンチェス捕手、ルイス・セルビーノ投手、ピーター・オブライエン捕手の3選手。このタレント3人のパッケージならば、サイ・ヤング投手とのトレードが実現するのではと予測し、田中とプライス、そしてマイケル・ピネダ投手の3選手でしばらくの間、先発ローテーションを組むことが可能だとしている。

 今季のプライスは、開幕前にア・リーグ東地区優勝候補と目されていたレイズのまさかの不振に巻き込まれている。今季5勝6敗で防御率は3・93と目立った数字ではないが、121三振を奪うなど左腕の実力は健在だ。11勝1敗とMVP級の活躍を見せる田中は25歳。実力は折り紙付きながら、松ヤニを使った不正投球問題で出場停止後に故障を繰り返しているピネダも25歳。実績抜群のプライスもまだ28歳。この強烈な三本柱が実現すれば、現在の田中に対する異常なほどの依存度は解消され、ピンストライプの名門が今後数年間、ア・リーグ東地区の覇権を手にすることができるかもしれない。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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