新人王最有力と目された右腕に早くも試練 大瀬良大地は活路を開けるか

プロの壁にぶち当たった大瀬良

 新人王最有力と目された右腕が、プロの壁にぶち当たっている。広島の大瀬良大地投手(23)が、苦悩の日々を送っている。

 7月8日の阪神戦(甲子園)。4回途中までに、7安打を浴びて3失点。九州共立大時代も親交がある同級生のルーキー梅野には、左翼席へ本塁打を許した。最後は、大和のピッチャー返しの打球が右手を直撃。「しびれがあった」と、ここで無念の降板となった。

「変化球でなかなかカウントが取れなくて、真っすぐしか投げられない状況を作ってしまった。そういうピッチングをしていると打たれてしまう」と悔しさをにじませた大瀬良。この日の3失点のうち2失点は、2アウトを奪ってから。しかも、先制点は投手の岩田に適時打を打たれて、喫したもの。これでは、山内投手コーチが「2アウトからの四球や、8番に一発。勝てるリズムを作れていない」と厳しく言い放つのも仕方がなかった。

 プロとしてのスタートは順風満帆だった。

 プロ初先発となった4月2日のヤクルト戦で7回2失点と好投すると、4月16日の阪神戦でプロ初勝利。そこから5連勝をマークし、首位を快走していた広島投手陣の中心的な役割を担っていた。それが、5月24日のオリックス戦で4回8失点KOされると、にわかに雲行きが怪しくなってきた。

 6月21日の日本ハム戦こそ白星がついているものの、この試合も5回4失点。自己ワーストの10失点(自責点6)を喫した6月7日の本拠地マツダスタジアムでのソフトバンク戦以降、5回3失点、5回4失点、6回5失点、3回2/3で3失点と5試合連続でKO。クオリティースタート(QS、6回以上を自責3以内)を果たせておらず、現時点で6勝4敗、防御率は4・28。苦しい投球が続いている。

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