地元メディアの前半戦総括で田中将大はA評価 開幕前のヤンキースGMの「3番手」発言を痛烈に皮肉る

黒田は「C+」評価も「キラリと輝くものがある」

 一方、田中を凌ぐA+の評価を得たベタンセスもルーキーながらオールスターに選出された。寸評では前半戦の出来を昨季限りで現役引退した守護神マリアノ・リベラの記録と照らし合わせて評価。ここまでは4勝1セーブ12ホールドで防御率1・46と好成績を収めている。「ルーキーながらオールスターに選出された。失敗寸前の大型新人が偉大な選手となったその軌跡は素晴らしい。彼はいいヤツで、しかもニューヨーク出身だ」と評しているように、地元出身の期待の星であることが、田中を上回る評価につながった可能性もある。

 また、ただ一人開幕から先発ローテーションを守り続けている鉄人、黒田の評価はC+。投手全体では6番手、先発投手の中では田中、B-のデビッド・フェルプスに次ぐ3番手となった。寸評では「クロダは調子の波がある。39歳にして、以前と同じピッチャーではなくなった。だが、キラリと輝くものがある」としている。

 今季19試合に先発し、6勝6敗、防御率4・10。昨年の前半戦(8勝6敗、防御率2・65)と比べれば確かに見劣りするが、ここ10戦では6試合でクオリティー・スタート(6回以上を投げて自責点3以下)を達成するなど、ベテランの奮闘は光る。

 ヤンキース先発陣はCC・サバシア、イバン・ノバ、マイケル・ピネダという先発ローテーションを担うはずの3選手が早々と離脱。勝ち星を積み上げてきた田中も前半戦終了間際に故障者リストに入った。この危機的状況を受け、記事では黒田について「先発ローテーションの5人中3人が前半戦のほとんどを負傷で離脱する中、ヤンキースにはクロダの奮起が必要だった。タナカの負傷により、クロダが現時点で出せる以上のものをヤンキースは必要とするかもしれない」と評し、39歳の鉄人に依存せざるを得ないピンストライプの名門の苦境を伝えている。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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