【山本一郎コラム】ぶっちぎりの首位・巨人に最下位・ヤクルトが立ち向かう一戦を解説!

試合を終えて

神田 もう半分以上お客さん帰ってもたな。

山本 まさかのヤクルト大勝ですからねえ。

神田 同じ東京がフランチャイズなのに、球場が完全にオレンジで染まっておったな。

山本 はい、オレンジに生えた青カビみたいになってましたね。

神田 比喩が汚いわ……。

山本 申し訳ございません。でもそろそろ高校野球の季節ですねえ。今年も取材に行くんですか。

神田 行くでえ。取材21年目や。

山本 高校野球ずっと見ている人は羨ましいですねえ。

神田 今週も横浜スタジアムに慶應義塾高校を観に行く!

山本 私の母校じゃないですか(笑)。今年はいけそうですかねえ。

神田 その分からん感じが高校野球の面白さなのよ。

山本 プロになっちゃうと、学生野球や社会人が醸し出す「わけの分からないチームや選手が大会をかき回す」ってのがなくなりますからねえ。

神田 もう次が無いからこそ最後まで一生懸命なのがいいの。今日かて、絶対途中で坂本とか長野とかやる気なくなっとったやろ(笑)。

山本 今日の打席や守備で放たれる「もう早く終わって帰ろうぜ」ってオーラが凄かったですね(笑)。

神田 テレビの「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」で「やる気の無い坂本」とかネタやってて、おもろかったわ(笑)。

山本 高校野球じゃ絶対に無いですよね。何しろ、野球に限らずプロスポーツ全般だと、疲労が溜まっていそうな選手は故障回避のために全力疾走禁止が出たりしますから。

神田 そうなんかあ……。

山本 もうね、畠山は二度と全力疾走するなと。肉離れするから。

神田 こうやって、ふてぶてしい選手ばかりが生き残っていくんだね。

山本 現実社会と同じですね。

神田 ……なんか山本さんと野球観てると、すぐ世知辛い話になってまうな。

山本 恐縮です。

【了】

山本一郎●文 text by Ichiro Yamamoto

ブロガー・投資家・イレギュラーズアンドパートナーズ代表取締役。1973年、東京都生まれ。
著書に「ネットビジネスの終わり (Voice select)」、「情報革命バブルの崩壊 (文春新書)」など多数。

7月21日にやまもと氏も登壇するイベント『勝てる野球の統計学 トークライブ ~野球データの近未来と今年のプロ野球を語る!~』が行われます。

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