ヤンキース監督がイチローらベテラン選手にDH起用で休養を与える方針 現地メディアが報じる

ベルトランを外野手に戻したいジラルディ

 ヤンキースのイチロー外野手らベテラン選手にローテーションで休養が与えられる可能性が浮上した。MLB公式サイトが報じたもので、鼻骨骨折と右肘骨棘障害の負傷から回復しているカルロス・ベルトラン外野手が近々守備練習を再開することに伴い、ジョー・ジラルディ監督は同選手をDHに固定せず外野に配置し、イチローを含む3選手を交代でDH起用することで休養を与える方針だと伝えている。

 今季開幕前に3年4500万ドルの大型契約で加入したベルトランは度重なる負傷に苦しみ、今季65試合の出場に留まっている。右肘の痛みでボールを投げることができず、右膝痛も発症。さらに最近は打撃練習中に打球を顔面に受け、脳しんとうと鼻骨骨折というアクシデントに見舞われた。

 満身創痍のベルトランだが、「僕は大丈夫。この時点で100%の状態の選手は誰もいないと思う。そんなことを考えている時でもない」と語っており、今後、守備練習を再開することになるという。ベルトランは打率2割2分と低調な数字だが、最近は打点を挙げており、一時期の低迷に比べると復調傾向にある。

 記事では「ヤンキースはDHのスポットを空けるためにベルトランを外野手に戻したいと考えている。ジョー・ジラルディ監督はともに40歳のデレク・ジーターとイチロー スズキ、故障の問題を抱えるマーク・テシェイラに部分的な休暇を与えるつもりだ」と伝えている。

 開幕前に外野手の5番手という位置付けだったイチローだが、走攻守に渡るハイレベルのプレーで、ライトの定位置を手にした。しかし、最近はバットが湿っており、20日(日本時間21日)のレッズ戦で5戦19打席ぶりに安打を記録したものの、21日のレンジャーズ戦は3打数無安打で打率は今季自己ワーストの2割8分1厘となった。

 ジーター、イチローらベテランの疲労蓄積を考慮し、守備の負担のないDHでの起用で英気を養わせるという構想のジラルディ監督。これまでのイチローは攻守ともにコンスタントに試合に出続けることで結果を残してきたタイプだが、果たして吉と出るか。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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