大谷級の逸材が岩手にまた一人 盛岡大付の松本裕樹は今夏の主役になれるか

投げては150キロ、打てば高校通算53本塁打

 夏の甲子園出場まで、あと一歩のところまできた。岩手・盛岡大付属高校のエースで4番・松本裕樹投手(3年)が投打でスケールの違いを見せている。23日に岩手県営球場で行われた盛岡第三との準決勝で先発し、149キロの直球を軸に、なんと1安打完封勝利。今日24日の花巻東との決勝戦へ駒を進めた。この日、27個目のアウトも10個目の三振で奪い、レベルの違いを見せつけた。

「今日は絶対に負けられない試合と思っていた。勝ててよかったです」とほっと一安心。9回に最速の149キロを持ってくるあたりに投手としてのペース配分のうまさや賢さも感じる。ヤンキースの田中将大投手も同じように持久力を維持しながら、ボールに力を込めている。

 出した走者はデッドボールと安打の2人。ほぼ完ぺきの内容だ。連日、松本の登板日になるとネット裏には少なくとも5球団のスカウトが集結している。編成のトップも頻繁に姿を見せていることから、おそらくドラフト1位で指名される存在だろう。

 183センチ、80キロの体格で右投げ左打ち。150キロの直球を投げ、高校通算本塁打は50発を超える。準々決勝の盛岡第四戦では2点を追う7回1アウト1、3塁から、高校通算53号となる逆転3ランホームランを放ち、勝利に貢献。高校通算56本塁打の日本ハム・大谷翔平を彷彿とさせる選手である。

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