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雨のマウンドで見えた盛岡大付・松本裕樹の秘めたる可能性

盛岡大付属の松本裕樹投手が、強力打線を誇る東海大相模に8安打されるも3点に抑え、完投勝利を挙げた。150キロには程遠いスピードだったが、「球速よりも、変化球のコントロールを意識して投げました」と非常にうまい投球を見せた。

阪神甲子園

東海大相模の強力打線の打ち気をそらした投球術

 盛岡大付属の松本裕樹投手が、強力打線を誇る東海大相模に8安打されるも3点に抑え、完投勝利を挙げた。150キロには程遠いスピードだったが、「球速よりも、変化球のコントロールを意識して投げました」と非常にうまい投球を見せた。

 物足りなさを感じた人も多いだろうが、松本の売りは球速ではない。本人のコメントにあるようにいかに変化球で相手の打ち気を削ぐかにある。この日、披露したのはカーブ、スライダー、チェンジアップ、フォークと多彩だった。

 地方予選で152キロをマークしたとはいえ、常時150キロが出ていたわけではない。東海大相模もそのような触れ込みに惑わされずに、変化球投手として認識して挑んできた。対策を講じられた中でも、松本は相手打者の裏をかく投球を披露。剛速球で力任せにねじ伏せるわけではない。神奈川で4割を超える打率を残した打線の打ち気をそらす投球術を見せた。

 この登板における松本のすごさは、コンディションが悪い中で、勝つピッチングをしたこと。これは先発投手にとって一番、求められる才能だ。調子がよくて抑えるのは当たり前。調子が悪い中でチームの白星にいかに貢献するかが好投手の条件といえる。

 松本は7月24日の岩手決勝から試合2日前の紅白戦まで3週間、ボールを投げていなかった。「故障で投げられないのでは?」と思わせるほど、ノースローを貫いた。それは酷使した右肘が悲鳴を上げており、安静にする必要があったからだった。14日と15日に軽くボールを投げた程度。そんな状態の中、16日の試合で123球を投げられたのは、実戦向きな投手である証拠だ。

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