CS争いを盛り上げる横浜DeNAを牽引 相手打者を幻惑する久保康友のクイック投法

台風の目となりつつある横浜DeNA

 そんな久保の投球は翌日までヤクルト打線にダメージを与えていた。10日の試合では山口俊も2試合連続で無四球完封勝利。中畑監督が「久保がヒントを与えてくれたのかな」と振り返ったが、まさにその通り。ベイスターズの関係者が明かす。

「山口は久保からアドバイスをもらっていたようです。『打撃が崩れているから、山口のような力のようなストレートは差し込まれると思う』、などと。前夜の久保の影響があったと思います」

 剛のイメージの強い山口が、久保を習い、自分自身でタイミングを外すピッチングを試みた。すると、相乗効果が生まれ、好結果となって表れたのだった。

 ヤクルト3連戦は2勝1敗。惜しくも11日の試合は1点差で敗れたが、中畑監督は「連勝が止まってしまったけど、明日から仕切り直し」と今日12日から1位の巨人との3連戦に挑んでいく。

 ここにきて久保に山口、井納と三浦、モスコーソと投手陣が安定。ヤクルト3連戦は勝ち越したが、少し打線に元気がなかった。持ち前の爆発力が戻れば、この先の台風の目になることは間違いない。悲願のCS進出も見えてくる。投げない試合でも久保の影響が多くあった。経験豊富な右腕には、チーム全員で相手を倒すという気概が感じられた。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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