メッツで女性差別問題が明るみに 球団初の女性SVPが訴訟を起こす

今季ナ・リーグ東地区4位と低迷の球団に暗雲

 メッツ史上初となる女性SVP(シニアバイスプレジデント、上席副社長)がメッツの共同オーナーのジェフ・ウィルポン氏を女性差別問題で告訴するという一大スキャンダルが勃発した。地元紙ニューヨーク・デイリーニュースが報じている。

 10日(日本時間11日)、ブルックリンの連邦裁判所に訴え出たのはレイ・カスタージンさん。ペンシルベニア大卒業の33歳で、メッツ初の女性SVP(チケット販売部門)を務め、年収20万ドルの高給を手にしていたという。

 起訴状によると、カスタージンさんは2013年に9月に妊娠が発覚。未婚の母となることに対し、「ウィルポン氏が同僚の面前で非難し、恥をかかせた」と主張。この問題を球団の人事部に相談したところ、辞任を勧められたという。そして、カスタージンさんは解雇され、メッツ、もしくはウィルポン氏に対して、訴訟を起こさないという条件付きでの退職金の受け取りを拒否したとされている。

 さらにカスタージンさんは、メッツのフレッド・ウィルポン会長について、チームのトッププレイヤーとの契約延長の失敗、チケット代の過度の値上げ、雑誌ニューヨーカーでデビッド・ライト選手らを侮辱したことなども非難しているという。

 今季ナ・リーグ東地区4位でプレーオフ進出は絶望的だが、新人王候補のジェイコブ・デグロム投手ら先発ローテーションが急成長を見せるなど来季に向けて明るい展望が開けてきたメッツ。ここにきて明るみとなった深刻な差別問題とお家騒動がどのような影響をもたらすか気がかりだ。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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