2日に死去した上甲正典氏の後任が決定 済美野球部が現ソフトボール部監督の就任で再スタートへ

来夏までは1年間の対外試合禁止処分も

 今月2日に胆管がんのため愛媛県東温市の病院で死去した済美高校野球部前監督の上甲正典氏(享年67)の後任に、同校のソフトボール部監督の乗松征記氏(47)が就任することになった。13日に学校が会見を開く。

 乗松氏は高校時代に名門・松山商業でプレー。社会人を経て教諭になった経歴を持つが、高校野球の指導は初めてという。

 済美は創部3年目だった2004年に上甲氏に率いられて選抜甲子園大会に初出場し、初優勝。宇和島東でも監督として選抜初優勝した上甲氏の手腕は「上甲マジック」と呼ばれた。今年はプロ野球のドラフト1位候補右腕である安楽智大を育て、夏の甲子園を狙ったが、地方大会で敗退。体調が思わしくなく、その後に入院。帰らぬ人になった。

 名将の後を継ぐことになった乗松氏には、さらに重い問題ものし掛かる。2年生の野球部員が1年生部員の複数名にカメムシを食べさせたり、灯油を飲ませようとした悪質なイジメが発覚。1年間の対外試合禁止処分を受けた。来年夏の甲子園出場もアウトとなっており、まずは生徒の教育的指導と信頼回復に努める。

 時間をかけ、名門・済美の強さを取り戻すことはできるだろうか。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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