青木宣親の美技を両軍監督、同僚が絶賛 「信じられない守備のプレー」

「ノリがプレーを決めた時はショックを受けた」

 ロイヤルズの青木宣親外野手が2日(日本時間3日)、アナハイムで行われたエンゼルスとのア・リーグ地区シリーズ(5回戦制)第1戦で神業キャッチを連発する活躍を見せた。ロイヤルズは延長11回の死闘の末、3-2でエンゼルスに勝利。試合後、両軍監督や同僚も青木のスーパープレーを絶賛している。MLBの公式サイトが報じている。

 最初の見せ場は2-2で迎えた6回裏2死1、2塁のピンチだ。4番ケンドリックが右中間に放った大飛球に、ライトの青木とセンターのケーンが追いかける。フェンス際でジャンプしたケーンが伸ばした長い腕はわずかに届かず。ロイヤルズ陣営が諦めかけた瞬間、その下でフェンスに激突しながら青木が見事にキャッチした。 

 このスーパープレーに、ネド・ヨスト監督は衝撃を受けたという。

「2人のどちらかがキャッチしたかどうか、分からなかった。ノリがプレーを決めた(と知った)時はショックを受けたよ」

 ケーンも青木を絶賛。「ジャンプして彼を避けようとした。その上でキャッチしようとしたけれど、完全に見失っていた。でも、彼はキャッチした。間違いなく失点を防いだ。でかいプレーだった」と称えている。

 さらに7回裏2死3塁の大ピンチで、青木が魅せた。指名打者クロンのライトへの大飛球に俊足を飛ばす。フライが大きく軌道を変える中、スライディングキャッチで敵地のファンを沈黙させた。ケーンも1回にホームラン性の当たりをスーパーキャッチするなど好守を2度披露している。

 ロイヤルズはアスレチックスとのワイルドカードゲームで延長戦までもつれ込む死闘を演じたばかり。有利なはずだったエンゼルスのマイク・ソーシア監督は「このゲームは11回に勝敗が決まったわけではない。この試合は4度の信じられない守備のプレーで、カンザス・シティの勝利となった」と悄然と語っている。

 2002年にワールドシリーズ制覇に導き、02年と09年にア・リーグ最優秀監督賞に輝いた名将は青木とケーンが魅せた4つのスーパーキャッチを敗戦の理由に挙げながら、鉄壁の守備に脱帽していた。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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