両軍入り乱れ、稲葉と金子が涙の胴上げ

ソフトバンク松田が音頭を取る

 日本ハムがクライマックス・シリーズ第6戦でソフトバンクに1-4で敗れ、激闘のシーズンが終了した。今季限りで現役引退を表明している稲葉篤紀外野手(42)と金子誠内野手(38)が試合終了後、両チーム交わりながら、胴上げされる感動的なシーンが見られた。

 敗戦後、ファイターズの選手がレフトスタンドへ応援するファンにあいさつへ。稲葉も涙を浮かべながら深く頭を下げた。次の瞬間、ソフトバンクナインが稲葉のもとへ駆け寄ってきた。松田がまず、稲葉に頭を下げて握手。そのまま右手を稲葉の腰にまわし、歩を進める。すると内川、細川、松中、五十嵐……どんどん稲葉のもとに集まった。胴上げをさせてほしいと頼んだのだった。

 松田が音頭をとった。手を挙げて、数字の「5」を表すように手のひらを広げた。「5回な、5回」とそう叫ぶと、功労者の胴上げが始まった。稲葉は涙を抑えられず、指でぬぐった。「1・2・3・4・5」と背番号41が宙を舞った。両チーム選手、コーチ、ファンも一体となって、稲葉の背中を持ち上げた。

 続いて、このシリーズの登録はなかったが、チームに帯同してサポートしていた金子誠も輪に招かれた。金子は笑顔で胴上げ。背番号と同じ「8」回、宙に舞って、現役に別れを告げた。最後は金子も目を赤くしていた。稲葉と金子はホークスの選手1人1人と握手を交わし、お礼を伝えていた。福岡ヤフオクドームもメッセージを送ったり、登場曲を流したり、演出。力と力のぶつかり合いの後に起きた感動的なシーンにスタジアムの雰囲気は最高潮となった。


両チームからの稲葉、金子両選手の胴上げ【パ・リーグTV】

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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