ロイヤルズ監督の強攻策が裏目 代打・青木の併殺に「2点を取りにいくつもりだった」

ロイヤルズの強さの要因の一つだった「スモールベースボール」

 反撃の流れを逸したロイヤルズはその裏の攻撃で3失点。その後、ジャイアンツの勢いを止めることはできず、結果、4-11の完敗となった。

 ポストシーズンに入り、怒涛の8連勝をマークするなど圧倒的な勢いを見せてきたロイヤルズの強さの要因の一つは「スモールベースボール」だった。レギュラーシーズンの盗塁数153はメジャー1位で、その機動力は相手に重圧を与えてきた。また、ロイヤルズの野球を象徴するシーンは今月15日のリーグ優勝決定シリーズ第4戦にあった。初回無死1、2塁の場面で絶好調の3番ケインは迷わずバント。これをきっかけにロイヤルズは2点を奪い、29年ぶりのリーグ優勝を引き寄せている。

 しかしこの日は、次の1点が重要となる競った展開で、ヨスト監督は“らしくない”強攻策を取り、これが裏目に。スピードのあるダイソンを1塁に置いた場面。しかも、ロイヤルズのブルペンは強力なだけに「2点を取りにいった」という説明は、地元メディアの間でも波紋を呼ぶことになった。

 勝てば1985年以来のワールドシリーズ優勝に王手をかけられたはずのヨスト監督は「第7戦までもつれる予感は?」と問われ、「心のどこかでこの興奮とスリルが第7戦まで続けばいいのにという気持ちもあった。そうなるだろね」と答えた。気持ちを切り替えた様子の指揮官だが、一時は3点を勝ち越しての敗戦が今後にどう影響するか。第5戦の戦いに注目だ。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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