FA青木宣親は“売り手市場” 年俸は5倍、10球団にフィット?

安定した出塁率を評価されている青木

 ロイヤルズのワールドシリーズ(WS)進出に貢献し、フリーエージェント(FA)となった青木宣親外野手が米メジャー移籍情報サイト「MLBトレードルーマーズ」で特集され、“売り手市場”となっていると分析されている。ロイヤルズ残留を含めて10球団が候補となるとされ、新たな条件は従来の年俸の5倍となる2年総額1600万ドルとも予想された。

 今季、青木は29年ぶりとなるロイヤルズのプレーオフ進出に貢献。その青木に関して特集の冒頭で「ノリ・アオキがロイヤルズで過ごした1シーズンは球団の最近の歴史で最高のものだった。プレーオフへの躍進に必要不可欠だった息の詰まるような守備は、彼を含む8人が形成した。だが、32歳の非力な外野手がどのようなマーケットを迎えるのかは不透明だ」と伝えている。

 その長所として挙げられているのは安定した出塁率だ。

 青木のここ3年の打率は.288、.286、.285。一方、出塁率は.355、.356、.349だった。記事ではこのデータを紹介した上で、出塁率に関して「ア・リーグ打者の平均は.316で、このカテゴリーで青木は大きなリードを手にしている。三振と四球の数がほぼ同じでメジャー通算141三振、144四球を記録している」と評価している。さらに左打者の青木が左腕を苦にせず打率.363と高い数値を残したことにも触れている。

 守備力についても「ロイヤルズのほとんどの選手同様にアオキは守備面で非凡である」と評しており、セールスポイントの一つとしている。一方、今季15盗塁を記録したスピード面に関しては「塁上では最高の価値に直結させてはいないが、守備面では有効である」。また今年6月に左足付け根の痛みでの故障者リスト(DL)入りした以外にこの3年間で大きな負傷がないことも評価対象となっている。

 一方で特集では“弱み”についても言及。青木はブルワーズで迎えたメジャー1年目の12年シーズンに10本塁打、37二塁打、4三塁打を放ったが、2年目は8本塁打、20二塁打、3三塁打、3年目の今季は1本塁打、22二塁打、6三塁打だった。

 この成績を受けて「ここ2年ではパワーが消えた」と長打が減少傾向にあると指摘。さらにパワー自体が落ちていると分析し、2012年は外野へのフライの割合が27・7パーセントで平均飛距離は280フィート(約85・3メートル)だったが、2014年は17・1パーセントで249フィート(約75・9メートル)と数値が低下していることも紹介している。

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