新人王・大瀬良にも劣らない好成績 中日・又吉の新人離れした活躍とその原動力

新人王・大瀬良にも劣らない活躍を見せた又吉

 もっと評価されてしかるべきだろう。中日の又吉克樹投手(24)は今年の新人王投票で2位に終わり、受賞を逃した。セ・リーグの投票総数271のうち、又吉は25。1位の広島・大瀬良は217と思った以上の大差がついた。

 ルーキーとは思えない活躍だった。67登板で試合数を上回る81回1/3を投げ、防御率2・21。9勝1敗、24ホールド、2セーブで、104奪三振。奪三振率11・51は日本ハム・大谷や阪神・メッセンジャーをも上回る数字。大瀬良も先発として規定投球回をクリアし、10勝(8敗)、防御率4・05を残したが、数字では負けていないはずだ。

 又吉は四国アイランドリーグ・香川オリーブガイナーズから昨年のドラフト2位で入団した。独立リーグ最高順位での指名だったが、沖縄・西原高―環太平洋大―香川と過ごし、中央球界では無名の存在だった。

 そんな右腕がプロで成功する原動力となったのは、“ハングリー精神”だ。元々、高校時代は二塁手。制球の良さを買われて打撃投手を務めるうちに現在の横手投げに行き着いたが、大学でも入学当初は直球が110キロ台と“並以下”の投手だった。だが、本格的に投手に取り組むうちに素質が開花。卒業後、香川に入団するとエースとしてフル回転。最速は5年で30キロ以上も増し、148キロを計測するまでに。この活躍が認められ、在籍1年でのドラフト指名となった。

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