延長50回を投げ抜いた男の気になる「その後」 高校卒業後の進路は?

スカウトも見ている準硬式野球、過去にはプロ入りした例も

 準硬式野球では、硬式ボールと軟式ボールの中間のような球を使用する。見た目は軟式だが、中身は硬式のようなもので、打感も硬式に近い。大学日本一を決める大会もあるなど、競技人口も多い。松井はその世界から、プロ入りを目指すという。

 準硬式野球部からプロ入りした例は過去にある。現在、広島カープでコーチを務める青木勇人元投手は、同志社大学の準硬式野球部だった。1999年のドラフト6位で西武に入団し、その後、広島でもプレー。プロ11年間で通算210試合、9勝6敗の成績を残した。高校時代には軟式の全国大会にも出場している。

 同じく西武で2006年から2009年までプレーした山本歩元投手も関西学院大学の準硬式野球部からプロ入りした。2人の例を取ってみても、プロのスカウトは大学の準硬式の試合を見て回っていることが分かる。

 松井は自分の望む大学で準硬式野球からプロを目指していくことになる。軟式とはいえ、全国大会決勝の三浦学苑戦では8、9回と6者連続三振で派手に試合を締めた。三振を奪う能力、そして、信じられないほど長い試合でも投げ続けられる高い集中力を持つ。

 プロのスカウトたちも、その潜在能力を見落とすことはないだろう。準硬式野球の舞台で成長し、松井大河という名前が4年後に再び話題に上がるのを楽しみに待ちたい。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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