打率1割台の内野手と7億円超の契約 ヤンキースの補強策に悲鳴?

守備面では一定の評価を得ているドリュー

 ドリューは昨季開幕前にレッドソックスの1年1410万ドル(約16億7600万円)というクオリファイング・オファー(QO)を固辞し、スコット・ボラス代理人とともにフリーエージェント市場で大型契約を求めた。だが、レッドソックスがQOを提示したために、他球団が獲得するためにはドラフト指名権を供出する必要があった。しかも、124試合で打率2割5分3厘、13本塁打、67打点という成績だった選手に長期契約を与える球団は現れなかった。

 シーズン開幕後も長期契約を希望して粘ったが、5月20日まで所属なし。結局レッドソックスと年俸1000万ドル(約11億8900万円)で契約を結んだ。だが、39試合出場で、打率1割7分6厘、本塁打4本、11打点という不振により不倶戴天の天敵だったヤンキースにトレードで放出された。

 ヤンキースではレッドソックスでの成績を下回る成績に終わったドリューだが、守備面では一定の評価を得ている。現時点では今季二塁手の先発候補で、遊撃手としてもディディ・グレゴリアスのバックアッパーと予想されている。

 2年連続でプレーオフ進出を逃しているピンストライプの名門は今オフ、若返りを目指して積極的なトレードを敢行。先発ローテーションを唯一守り抜いた黒田博樹投手にはQOを提示せず、右腕は広島復帰を選択した。だが、不振の内野手に好条件を与えた今回のディールは、最近のチームの停滞にいら立ちを見せるファンの間で波紋を呼んでいるようだ。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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