青木宣親がジャイアンツと合意 世界一球団で「1番・左翼」のレギュラーへ

青木の希望にも合致、スモールベースボールを実践するチームで「1番・左翼」へ

 また、サンフランシスコ・クロニクルでは「ブランコの方が守備はいいが、アオキはよりいい打者で、安定している。左打者ながら左投手に成功を収めていて、対左投手との通算打率は3割1分9厘だ」と評価。「ジャイアンツは、彼をベンチに追いやったまずい守備も含めて、ワールドシリーズで青木のプレーをたくさん(直に)見ていた」としている。その上で、2年連続の世界一に向けて大きな戦力になると見て、獲得に動いたようだ。

 青木は温暖で住みやすい西海岸でのプレーを望んでいた。また、プレーオフを狙える強豪という点でも、希望と一致する。これまではミルウォーキー、カンザスシティーと小さな街で生活していたが、日本食屋や日系スーパーの多いサンフランシスコは家族にとっても過ごしやすい環境と言えそうだ。

 また、ジャイアンツのブルース・ボウチー監督はメジャーでもスモール・ベースボールを実践している指揮官として知られている。青木は昨年のワールドシリーズだけでなく、同じナ・リーグのブルワーズ時代に対戦経験が豊富。チームのイメージについて「きっちりした野球をやる感じがします」と話している。青木のプレースタイルはボウチー監督の野球にフィットするはずだ。

 ジャイアンツは最近5年間で3度の世界一と、現在のメジャーでも最も自力のあるチーム。そこで、青木は「1番・左翼」を任される可能性が高い。昨季はわずかにワールドシリーズ制覇に届かず、最終戦の後には涙を流した。望んでいた強豪でのプレーで、その悔しさを晴らせるだろうか。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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