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Full-Count

得点力を効率よく高める補強をしたチームはどこ?(セ・リーグ編)

「主軸打者が好成績を残しているが、一部の選手の成績は今ひとつのチーム」と、「全選手がムラなく一定の成績を残したチーム」が、チーム成績にすると同じような成績になることがある。そんなとき、どちらのチームのほうが効率よく得点が取れるのか、気になったことはないだろうか。

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得点力を上げる要素のあるヤクルトとDeNA

 Full-Count(フルカウント)の1月20日付の記事「得点力を効率よく高める補強をしたチームはどこ?(パ・リーグ編)」にて、アナリストのStudent氏の分析を参考に「平均を下回る攻撃力の選手」を、得点増を阻む「攻撃を断ち切るギャップ」ととらえ、そのギャップが各チームの保有戦力上どのように分布しているかをパ・リーグ6チームについて検討した。今回はセ・リーグ6球団について同じ検討を行ってみたい。

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wOBAと打席数で見るヤクルトとDeNAの攻撃力構造

 図は各チームの100打席以上打席に立った打者を拾い出し、横幅を打席数、高さをwOBA(Weighted On-Base Average)に合わせ、グラフを描画し並べたものだ。1つの長方形が1人の打者の成績を表す。

 wOBAはOPSのように打者の出塁力、長打力双方を考慮した、攻撃力を総合的に示す指標と考えていただきたい。100打席未満の打者は、成績を合算し薄い水色のグラフとして描画した。この幅が狭いチームは打線を少ない選手で固定できていたことを意味する。

 ヤクルトはセ・リーグ最多の667得点を記録した。ウラディミール・バレンティン、山田哲人、雄平、畠山和洋、川端慎吾、飯原誉士の6人が平均以上のwOBAを記録し、特に打席数も十分あった山田、雄平は得点力の要だった。

 図の左端のギャップは通常、守備の負担の大きい捕手や二塁手、遊撃手がつくるが、ヤクルトで平均以下のwOBAを記録したのは外野手だった。ここを底上げできていればさらに得点を奪えていた可能性がある。契約の残っているラスティングス・ミレッジをラインナップに並べられるかで、2015年の得点力はかなり変わってきそうだ。

 捕手の相川亮二が退団したが、中村悠平がこのまま打席数を増やせれば、攻撃的にはむしろプラスが望める。ただし、中村がケガなどで抜けるとギャップが生まれ、得点力に影響しそうだ。

 得点が最も少なかったDeNAは、wOBAが平均以下の選手が多く、濃い水色の部分は、ヤクルトより大きい。100打席未満で好成績を残している選手は少なく、彼らがレギュラーの代わりに出場した際に攻撃力がかなり落ちていたことが予想される。

 得点増は、契約延長にこぎつけたユリエスキ・グリエルと、主砲として期待される筒香嘉智が打席数を増やせるかがカギとなる。両選手が打席を増やせば、グラフは全体的に左にスライドし、その分ギャップも小さくなる。

 外国人枠に限りはあるが、2014年に巨人でプレーしたホセ・ロペス、獲得濃厚といわれているグリエルの弟・ユニエルキス・グリエルなど、打者のコマは増えている。アーロム・バルディリスも含め、コンディションのいい選手をうまく起用していければ、攻撃力のギャップを小さくしてシーズンを戦えるかもしれない。

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