今オフ最も変貌したMLB球団は? 「プラスα」見込んだ補強で優勝候補に

積極的な補強で瞬く間に厚みを増したパドレス打線

 バッテリー組のキャンプインが翌週に迫ったメジャーリーグでは、キャンプに必要な用具を積んだトラックが次々と各球団本拠地からアリゾナ・フロリダ両州へ旅立ち、2015シーズン開始に向けて本格的に動き始めている。オフの補強も一段落といったところだが、この冬、30球団で最も様変わりしたチームと言えば、サンディエゴ・パドレスだろう。

 外野手マット・ケンプ、ジャスティン・アップトンらをトレードで獲得しただけに止まらず、9日にはフリーエージェント(FA)投手で最後の目玉とされていたジェームス・シールズと4年契約で合意したと報道された。2006年を最後にプレーオフ出場から遠ざかり、最近4シーズンは勝率5割を超えなかったチームが、わずか3か月あまりでコンテンダー(優勝候補)の一角に躍り出た。

 昨季途中から現職に就いたA・J・プレラーGMがまず着手したのは打線の強化だ。

 本拠地ペトコパークは外野が広く、投手有利=打者不利な球場だと言われている。その呪縛にかかってしまったのか、昨季のパドレス打線はチーム打率(2割2分6厘)、チーム得点(535点)、チーム打点(500点)、チーム出塁率(2割9分2厘)においてナ・リーグ最下位を記録している。一方で、チーム防御率は3.27で、96勝を飾ったナショナルズに次ぐリーグ2位。被打率も2割4分1厘でリーグ2位タイという好成績だった。

 そこで目指したのが、パワーとスピードを兼ね揃えた野手の獲得。同地区ライバルのドジャースからケンプ、ブレーブスからアップトン、レイズからウィル・マイヤーズをトレードで獲得し、外野陣を一新した。

 内野では三塁にウィル・ミドルブルックス(元レッドソックス)を迎え、捕手は攻守に定評のあるデレク・ノリス(元アスレチックス)が加入。一塁アロンソ、二塁ジャーコ、遊撃アマリスタという昨季からのメンバーと合わせ、打線が瞬く間に厚みを増した。

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