侍ジャパン・小久保監督が松坂、黒田ら「メジャー帰り選手」の今後の招集示唆

小久保監督「可能性はゼロではない。十分にあると思う」

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欧州代表戦のメンバーと過去の出場歴

 3月10日、11日に東京ドームで行われる野球日本代表・侍ジャパンの強化試合「GLOBAL BASEBALL MATCH 2015 侍ジャパン対欧州代表」の出場メンバーが発表された。初めて開幕直前の3月という時期に選手を招集。先発ローテーションの投手は所属球団で登板日、球数を計算して投げているため、主力級の先発投手は呼ばれなかった。小久保裕紀監督も「なかなか開幕の2週間前にピッチャーを呼ぶのは難しいところがあった。松井(裕樹)君のようなフレッシュな名前もあるので、球界のためにチームを引っ張っていってもらいたいですね」と若い投手がこのナショナルチームで飛躍の一歩をつかんでもらうことを願った。

 この強化試合は11月に日本と台湾で行われる国際大会「プレミア12」を見据えた大会。一昨年のWBCでオランダがベスト4入りするなど、近年力をつけている欧州代表を迎えて行われるため、大事な一戦となる。アメリカやカナダ、台湾や韓国に比べ、対戦回数が少ない欧州チーム。小久保監督は「ヨーロッパの野球を感じるということも今回選ばれた選手にとってプラスになる。まずはしっかりとプレーして、アピールしてほしい」と話し、新戦力発掘に力を注ぐ姿勢を見せた。

 今回、招集は見送られたがソフトバンクの松坂大輔投手や広島の黒田博樹投手らメジャー帰りのメンバー入りに関しても、小久保監督は「可能性はゼロではない。十分にあると思う」と話した。前述した通り、今回は先発投手の招集は難しい状況にあった。松坂は今、日本野球への対応に力を注ぎ、黒田はまだキャンプインもしていない。ただ今年1年の活躍次第では大きな戦力となる。

 国際舞台を経験した選手の存在は大きい。NPBでレベルが高くても、1発勝負の大会の緊張感、アウェーの洗礼など、国際大会になると思うようなプレーができなくなる。敵国にいけば、食事や水、生活環境も違うため、体調管理にも差が出る。打者は国によって違う外国人投手のムービングボールの対応に苦しみ、投手は相手打者の“嗅覚”が違うため、予想もしないボールを打たれたりもする。

 選手個々の戦力に差があっても、開催地国のチームに有利に働く。慣れていないチーム、選手はいざという時の対応に遅れが出て、それが致命傷になる場合も。日本が「優勝候補」とされながら、勝ちきれない要因の一つでもある。

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