緒方監督も驚く、メジャー経た黒田の投球 本人と周囲が手応え示す球種とは

指揮官も絶賛「ほかのピッチャーにも後ろで見てもらいたかった」

「こんなに球を動かせるものなんだ、それでコントロールできるんだ、と思ったね。(打者が)捉えることは難しいだろうなと。動かすだけじゃなくて投げ分けてる。ここ数試合、オープン戦や練習試合で投げたほかのピッチャーにも後ろで見てもらいたかったね」

 現役時代にチームメートとして一緒にプレーした緒方孝市監督は、8年ぶりに復帰した右腕の“進化”と、速球系のボールの変化に驚きを隠せなかった。

 しかも、黒田の武器はこれだけではない。スライダー、スプリットもメジャー時代には決め球として威力を発揮し、日本のボールではカーブにも手応えを感じている。シーズンでもコンビを組む可能性が高い會澤は「(ツーシーム、カットボールは)真っすぐの軌道から曲がったり、色んな曲がり方があるので、打者は絞りづらいのではないかと思います。僕はリードしやすいという感覚があります」と言う。メジャー時代よりも多彩な配球が可能になるかもしれない。

 まだ初のフリー打撃登板を行っただけで、何かを予測できる段階ではないかもしれない。黒田自身も「まだまだこれからアジャストしていかなければいけない。実戦に向けて課題はある」と慎重に話す。

 特に、試合の中でその日の軸になるボールを探し出し、ピッチングを組み立てていくのがメジャー時代からのスタイルだけに、真骨頂を見せるのは実戦に入ってからとなる。ただ、カットボールを軸にすることも可能になれば、投球の幅は広がる。

 28日には2度目のフリー打撃に登板し、その後は実戦登板へと入って行く予定。昨年までの投球に比べ、カットボールの割合がどれだけ増えるかにも注目したい。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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