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ダルビッシュの負傷でア・リーグの投手力低下が加速? 米メディアが特集

レンジャーズのダルビッシュ有投手が右肘靭帯損傷で長期離脱の可能性が浮上したことを受け、ア・リーグでエース級投手が減少傾向にあることを指摘する声が上がっている。

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多くの大物投手がナ・リーグ移籍または負傷する事態に

 レンジャーズのダルビッシュ有投手が右肘靭帯損傷で長期離脱の可能性が浮上したことを受け、ア・リーグでエース級投手が減少傾向にあることを指摘する声が上がっている。米テレビ局「CBSスポーツ」が「ユウ・ダルビッシュとア・リーグにおける投手の枯渇」との見出しで特集している。

「ユウ・ダルビッシュの肘の故障とトミー・ジョン手術の可能性について、ア・リーグ全体にとってどんな意味を持つのか、一歩離れて考えてみよう。ダルビッシュの靭帯損傷と今季欠場危機は、ジュニア・サーキット(ア・リーグの通称)におけるピッチャーの枯渇という大きな流れの1つであることが明らかになる」

 こう分析している記事では、先発投手を昨年のWAR(Wins Above Replacement)で評価。WARとは打撃、守備、走塁、投球を総合的に評価して選手の貢献度を表す指標で、そのポジションの代替可能選手と比較し、どれだけ勝利数を上積みしたかを表す。このWARのランキングで上位に位置していたア・リーグ投手の多くが今季ナ・リーグ球団へ移籍、あるいは負傷などで投げられない事態に陥っていることに言及している。

 最初に挙げられているのは今オフのフリーエージェント市場でビッグ3と呼ばれたエーストリオ。昨年のア・リーグでWAR4位だった2013年サイ・ヤング賞投手のマックス・シャーザーがタイガースからナショナルズ、同7位の左腕ジョン・レスターがアスレチックスからカブス、同20位のジェームズ・シールズがロイヤルズからパドレスにそれぞれ移籍したことを挙げ、ナ・リーグの先発陣が一気にレベルアップしたとしている。また、同39位で昨季ヤンキースで唯一ローテーションを守った黒田博樹が広島に復帰したことにも触れている。

「田中の肘は遅かれ早かれ破裂するかもしれない」

 故障を抱える投手も挙げ、同8位のギャレット・リチャーズ(エンゼルス)が昨年の膝靭帯断裂により、開幕絶望となっていること、同3位の変則左腕クリス・セール(ホワイトソックス)も今年に入り、足首を負傷してリハビリ中であることに言及。同21位の田中将大(ヤンキース)についても昨夏に右肘靭帯の部分断裂を負っていることから「肘は遅かれ早かれ破裂してしまうかもしれない」と再発を不安視している。

 この状況下でアクシデントに見舞われたのがダルビッシュ。記事では「(昨年は)144イニング1/3分という投球回数にとどまったが、昨年リーグWAR24位の成績を残している。そして、今季絶望の危機に直面していると言われている」とその離脱を惜しんでいる。

 一方、ナ・リーグからア・リーグへ移籍したエース級は、パイレーツからロイヤルズに移籍したWAR27位の右腕エディンソン・ボルケス投手が挙がる程度であるため「ア・リーグは数多くの先発投手の資産をナ・リーグに放出してしまったことや、ア・リーグでは、先発陣のエース級に早期の怪我への懸念が多く存在することが分かる」と分析している。

 米メディアが言及するようにダルビッシュの離脱によって今季ア・リーグの投手力低下に拍車がかかるのか。渡米後3年にしてメジャーを代表する投手となったダルビッシュの負傷は、米国内で大きな波紋を呼んでいる。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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