ドラ1候補だった有望左腕・田嶋大樹 始まった3年後への挑戦

社会人野球で初登板、5回を3安打無失点

 高校球界屈指の左腕とうたわれ、ドラフト1位候補にも挙がっていた。しかし、左腕が選んだのは社会人野球の道だった。そして、自分の選択した道が間違いではないことを証明するように、力強い第一歩を踏み出した。

 昨春センバツ4強の佐野日大高からJR東日本に進んだ田嶋大樹投手が11日に社会人野球・東京大会の富士重工戦で初登板。5回を3安打無失点。試合には敗れたが、その躍動感あふれる投球術は健在だった。

 進路の決断の裏には相次ぐ体の負傷があった。

「高校時代はケガの連続でした。プロで戦うためにはもっと強い体を作らないと戦ってはいけない」

 夏の甲子園予選の栃木決勝では右肩付近を痛め、負傷降板。作新学院に敗れた。責任感の強い男は自責の念にかられた。慢性的な疲労ではなく、突然のアクシデントだったことも悔しさに拍車をかけていた。体のケア、下半身の強化を重ね、今では145キロの直球を投げられるまでに回復した。

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