見えてきた工藤流 ソフトバンク新指揮官が思い描く野球とは

切れ目のない打線は相手投手の脅威に

 中村晃は昨季のパ・リーグ最多安打のヒットメーカー。3割7分5厘と出塁率もリーグ上位の成績を誇る。本多は負傷離脱があったものの、昨季の打率2割9分1厘。10年、11年と2年連続盗塁王に輝いた足もある。柳田は昨季ブレイクした大砲。昨季はリーグ3位となる打率3割1分7厘、15本塁打、70打点をマーク。33盗塁を記録した機動力とリーグ2位の4割1分3厘という出塁率の高さも武器だ。

 この上位打線を、ただでさえ、投手の永遠の課題といわれる立ち上がりに迎え、三者凡退に切って取るのは至難の業だ。1人走者が出れば、3人ともに盗塁が狙える選手。この並びならば、機動力もフルに活用出来る。その機動力で先制点のチャンスを作り、内川、李大浩の4、5番へと打順が回っていく。立ち上がりから細心の注意を払いながら投げなくてはならない。相手投手にとっては脅威の並びだろう。

 今宮は9番に入る可能性が高い。2年連続でパ・リーグ記録となる62犠打を成功させ、小技はチーム随一の巧さ。長谷川や鶴岡が出塁すれば、今宮が9番にいることで、高い確率で得点圏に走者を進めて上位へと回すことが出来る。さらに打率3割を目標に打力強化に取り組み、オープン戦打率3割8分7厘とその成果をうかがわせている。今宮自身の打力が向上すれば、相手投手が1番から9番まで息つく暇のないほど、切れ目のない打線になる。

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