松坂の投球はメジャー8年でどう変化? OP戦3度の登板で見えた課題と可能性

「ある球種」を修正して立ち直った右腕

 この日の立ち上がりも球が全体的に高く、制球も甘かった。捕手の鶴岡の構えと全く違う所に行くボールも数多くあった。

「ブルペンで良かった感じと比べると、まだ力が入りすぎている感じがした」

 登板間、そして試合前のブルペンでは好感触をつかんでいたというが、マウンドに上がると、その通りに投げられなかった。まだまだフォームや感覚が完璧に仕上がり切っていなかったということなのだろう。

 ただ、そこから立ち直った修正能力は、やはり百戦錬磨の「平成の怪物」だ。そして、その修正能力は今の松坂にとって持ち味の1つに違いない。

「ある球種を修正して、それからバランス、タイミングが少し合うようになった」

 試合中に微調整を加えたことで、2回からの投球は明らかに変わった。まだ制球の甘さや逆球、すっぽ抜けのボールはあったが、全体的に球の高さが低くなった。配球も切れ味鋭かったスライダーを中心に組み、2回以降に投じた70球のうち31球がスライダー。ロッテ打線を手玉に取った。

 松坂が修正した球種とは何だったのか?

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