新外国人投手の期待度 ジョンソンは広島にフィットする投球スタイル?

豪腕・ポレダ投手は先発登板経験が少ないのが気がかり

○ラウル・バルデス投手(中日)【開幕一軍】

 キューバからの亡命選手で、経験豊富なサウスポー。フォーシームとスライダーは、球速はそこまでないものの効果的な武器となっている。2011、2012年の2シーズンで3A級では92回を投げ105奪三振で与四球13。昨年も91.1回を投げ91奪三振に与四球24。三振に対し四球が少なく、優れたバランスを見せていた。

 3A級通算防御率4.39は高いがFIPが3.44。ルブラン投手と同じように2つの数字には開きがあり、防御率の印象よりはよい投手であると思われる。先発もリリーフもこなし、投手陣に故障者が多い中日で救世主的活躍も期待できそうだ。オープン戦では2試合19回に登板し与四球2と制球のよさを示し、開幕一軍入りを果たしている。開幕2戦目に先発。6回で奪三振8、四球1とスタッツに近い内容だった。

○アーロン・ポレダ投手(巨人)【開幕一軍】

 最速160km/hの豪速球と130km/h後半のスライダーを投じるサウスポー。3A級でプレーしたこの2年は三振をよく獲れており9回当たりの奪三振は10.21、15.43と高水準。先発ローテーションに入ったが、3A級での先発登板は通算10試合と少ないのは気がかり。右のスコット・マシソン投手と左右の豪球リリーフ・コンビで起用する方が適しているのかもしれない。開幕2戦目に先発。立ち上がりに3失点したが、5回で7奪三振。持ち味を発揮した部分も。

○マイルズ・マイコラス投手(巨人)

 昨年投手陣が崩壊したテキサス・レンジャーズで10試合の先発登板を果たした。一昨年は3A級でリーグ4位の26セーブを記録し、先発でもリリーフでも起用されてきている。ただし、3A級でクローザーとして起用されていた時期も9回当たりの奪三振は5.90、昨年のメジャーでの先発でも6.0。来日後のオープン戦でも三振割合は高まっておらず、力でピンチを切り抜ける投球はあまり見られないかもしれない。開幕は二軍スタート。

○イ・デウン投手(ロッテ)【開幕一軍】

 渡米後早々にトミー・ジョン手術。そこからメジャーを目指したが3A級に留まった。フォーシームの平均球速は146km/hでスプリット、カーブなどを織り交ぜていた。三振奪取能力は高くないがゴロを打たせることには成功していた。オープン戦4試合で13回被安打1、自責点0と好投。41人の打者から10三振を奪っていた。球速も上がっている模様。

 開幕一軍入りを果たし3戦目に先発。自責点4を喫したものの、28人の打者と対戦し奪三振9、四球2。17本の打球のうち、11本がゴロ。ファウルフライが1本。危険な打球を打たれるケースは限られていた。FAでヤクルトに移籍した成瀬善久投手の穴を埋める活躍が期待される。

○マイク・ザガースキー投手(広島)【開幕一軍】

 3A通算の9回当たりの奪三振は11.99、昨年に限ると12.31。三振奪取能力が極めて高いサウスポー。昨年広島でプレーしたザック・フィリップス投手の来日前年の同値が11.29、守護神候補のデュアンテ・ヒース投手は3A級通算で9.6であり、ザガースキー投手はそれを上回る。もしジョンソン投手が成績を伸ばせなかった場合は、ヒース投手を先発に、ザガースキー投手をクローザーに据える形もあるかもしれない。

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