【小島啓民の目】“プロ注目”の選手はどこが優れている？　スカウトが重視するポイントとは

プロのスカウトが挙げる意外なポイントとは

○その1……最も重要なのが、3～5年後の体力レベルをイメージした際に、プロレベルの体になれる資質が高い選手、言い換えると身体能力が高い選手。例えば、脚力がある、スタミナがある、瞬発力が高いなどです。

○その2……次に、自己管理ができる選手。これに加えて向上心があり、少々のことではめげない精神力、性格を持っている。

○その3……その1と重複するところもありますが、野球の技術的に秀でている部分がある。例えば、バッティングが良い、ボールを捕るのが上手い、スピードボールを投げられるというような、特質した技量がある。

○その4……最後に、キャッチボールが正しく出来ている選手。

　この他に、話題性がある、人気が出そうなど、野球以外の評価も少しは加味されるのでしょうか。

　1～3については、誰もが納得する部分が多いでしょうが、4の「キャッチボールを正しくできる選手」というのは、やや理解しづらいと思いますので、少し解説します。

　野球の試合で最初に行なわれる行為は、「投手が第1球を投げる」です。そのボールを打者が見逃すと捕手が捕球をすることになります。投手が投げて、捕手が受けるという行為は、まさにキャッチボールそのものです。また、打者が打ったボールを三塁手が捕球して、一塁へ送球するという行為も、三塁手と一塁手のキャッチボールとなります。

　このように野球のゲームのほとんどは、キャッチボールによって成り立っていることがお分かりいただけるでしょう。