田中はツーシーム主体の投球を狙われた? 対戦打者が明かした攻略法とは

田中が「ソフト」に投げてくることは分かっていた?

 昨季の右肘靭帯部分断裂から復帰した田中に関して、米国ではファストボールの球速が低下した点が大きな話題となっていた。田中自身も開幕前にツーシーム主体にシフトする取り組みを明かしていたが、この日はツーシームの制球が悪く、しかもブルージェイズ打線はその球速低下を攻略のチャンスと捉えていたようだ。

 初回に三振を喫したエドウィン・エンカルナシオンはその際、田中の投じた2球のファストボールをしっかり頭にインプットし、待ち構えていたという。そして、3回にレフトへ2ランを放った。田中が「ソフト(球速を抑えて)」に投げてくることが分かっていたために昨季よりもうまく打席で修正できたと語ったという。

 また、この日7番に入ったドルトン・ポンペイは「彼は87から90マイル(約140~145キロ)くらいで投げていたよね。より打ちごろになるね」とコメント。8番のケビン・ピラーも田中が最初の2イニングを無失点に抑えた際に球速をチェックしていたようで、「我々は(球速低下に)気づいていた。ピッチャーが速いボールを投げてこなければ、それだけ打席で決断できる時間を手にすることができるわけだから」と語っている。

 3回の大量5失点はエラー絡みという不運な面もあったが、5失点で4回降板という結果は今後に向けて大きな不安を残した。田中がこれをどう修正していくのか。メジャー1年目の昨季から変化しているピッチングは、米国でも大きな注目を浴びている。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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