「長く野球を続けたい」 復活の狼煙を上げた新垣が山本昌から得たもの

新垣が「ワールドウィング」を訪れた理由

 今年1月。新垣は「前から行きたいと思っていた」という鳥取市内のトレーニング施設「ワールドウィング」を訪れた。09年に右肩を故障後、肩甲骨まわりの動きがあまり使えていないと感じていた。また、年を取るに連れ、「股関節など、どうしても硬くなる部分が出てきていた」と34歳になった自身の体の変化を感じ取っていた。

 そこで、同施設が推奨する、可動域を広げ、柔軟な動きを獲得するために効果があると言われる初動負荷のトレーニングに取り組んだ。わずか4日間の滞在だったが、2月の春季キャンプに入ると、すぐに成果を実感した。

 これまでは投球で左足を着地するときに力んでしまい、「リリースするときに、タイミングが一瞬しかなかった」。だがこのトレーニングにより、リラックスする意識が生まれ、力まずに左足を踏み出せるようになった。「今は左足が着地する時間が長くなった。その分、球を持つ時間が長くなった。今までとは感覚的に全然違う」と球にキレが生まれた。

 ただ、この施設に訪れたのには、もう一つの目的があった。49歳を迎えた今も現役を続ける中日の山本昌の存在だ。

「長年やり続けているのには理由がある。それを感じ取りたかった」

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