なぜ波に乗り切れない? 無得点試合が早くも5試合、ホークス打線に異変

今季はここまで先制を許す試合が増加

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ソフトバンク・工藤監督【写真:編集部】

 もう1つある。今季はここまで先制を許す試合が多いのだ。

 昨季、18試合目までで言えば、先制した試合、先制を許した試合はともに9試合ずつ。それが今季は、先制した試合は5試合、0-0引き分けが1試合あるため、先制を許した試合は12試合になる。18日までの直近10試合に限定すれば、先制した試合は、4月16日のオリックス戦(京セラD)の、わずか1試合だけしかない。

 今季、先制した試合は3勝2敗、先制された試合は6勝6敗。「先制されて、逆転して勝った試合もある」と工藤公康監督は言うように、そうした試合は昨季の4試合から6試合へと増加しており、ここ10試合での4勝は全て先制された試合でのもの。ただ、先発投手が早い回に失点し、相手に先手を握られている試合が多いのは事実である。

 先制、中押し、ダメ押し、そして逃げ切りは、野球の理想的な勝ち方だ。ビハインドの状況をはね返すのはそう簡単ではない。好投手に当たれば、それはなおさらだ。昨季の日本一だけに、他球団はホークスを叩くためにエース級を意図的に当ててくる可能性もある。

 そう考えれば、現在のソフトバンクは、決して良い戦い方をしているとは言えないだろう。つながりと得点力に欠ける打線、そして追いかけるゲーム展開。波に乗りきれないポイントは、こんな所にも隠されている。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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