イチローは再び王氏を超えられるか 更新可能なもう1つの日本記録とは?

22年連続100安打は達成可能なペースに?

 そして、今季は更新が困難と見られていた王氏のもう1つの日本記録をイチローが打ち破る可能性も膨らんできた。22年連続のシーズン100安打だ。

 イチローは昨年、ヤンキースで5番手の外野手として開幕を迎えながら、シーズン102安打をマーク。日本時代から21年連続で100安打以上をマークし、王氏の日本記録に並んでいた。

 今年は開幕から全試合に出場してきたものの、イエリッチが離脱するまでは代打での起用が基本だった。13試合終了時点で先発出場は4試合にとどまり、安打数は「5」と、この時点でシーズン62安打ペースだった。

 ただ、腰の張りが悪化したイエリッチに代わって先発出場するようになった21日のフィリーズ戦からは、3度のマルチを含む6試合連続安打をマーク。その後、連続安打は途絶えたものの、同29日のメッツ戦で3ラン、今月1、2日のフィリーズ戦でも1安打ずつと3試合連続安打をマークし、開幕から24試合で17安打としている。現時点ではシーズン114安打ペース。計算上では日本記録更新が可能となっている。

 メジャーデビューから10年連続200安打という離れ業をやってのけたイチローだが、昨年、100安打に到達した際には「今年はもちろんというか、難しいかなと思ってましたが、目の前にありましたからね。それはやれないよりはやれた方がいい」と話していた。本人にとっても、1つの基準となることは間違いないだろう。しかも、王氏を超えるとなれば、特別な意味を感じるかもしれない。

 当然、安打のペースはイエリッチの状態や、今後の起用法次第で大きく変わってくる。それでも、もう1つの日本記録更新への可能性が膨らんできたことは確かだ。イチローが尊敬する王氏の記録を超える瞬間は、2015年にもう1度訪れるだろうか。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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