広島の珍勝利呼んだ石井Cが解説 「球審が宣告してなかった。それが全て」

「アピールに行ったのは、普通にインフィールドフライだと思ったから。それだけのこと」

 インフィールドフライと認識できれば通常は三塁へ帰塁する。だが、「フェア」の判定に野間は瞬時に反応し、本塁へスタート。混乱している巨人守備陣をかいくぐり、結果的にサヨナラのホームを踏んだ。石井コーチは「相手の野手もインプレーならタッチプレーじゃなくて、フォースプレーでプレーを続行してしまったということです」と、フランシスコのプレーにも理解を示している。

 もっとも、タッチアウトになってもおかしくないタイミングだったとあり、野間は決して好走塁とは言えない。球審がインフィールドフライを宣告していれば、野間は戻り、何も起きずに試合は進んでいただろう。石井コーチは「カープにとってはタナボタな勝ちですが、いずれにせよ、勝ててよかった」と振り返った。

 誰もが混乱している中、石井コーチだけは冷静だったといえる。

 自身の“ファインプレー“については「僕がアピールに行ったのは、普通にインフィールドフライだと思ったから。それだけのことです」と説明。巨人がタッチプレーでなく、フォースアウトを選択したこと、野間がホームベースをきちんと踏んでいたことを確認し、1点が入っていることを理解していた。そして、カープの勝利を呼んだ。

 それでも、試合運びには納得いかなかったようで、サヨナラ勝ちにも「反省するところはしっかりする」。珍サヨナラ劇の“当事者”は、次戦に備えていた。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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