今年も「トラウトVSカブレラ」の一騎打ち? メジャーのMVP争いはどうなる

絶大な人気のトラウト、日本でもトラウトモデルを日本人向けにしたスパイクがナイキ社から発売

 一方、トラウトは打率2割9分6厘(20位)、12本塁打(4位タイ)、26打点(27位タイ)、8盗塁(9位タイ)で、WAR3.1(リーグ2位)。さらに、持ち前の堅守も披露。「ファイブ・ツール・プレイヤー」の評価に相応しいオールラウンダーぶりを発揮しているが、チームは26勝24敗でア・リーグ西地区首位のアストロズに5ゲーム差の2位となっている。

 地元テレビ「CBSスポーツ」は「我々はまだトラウト対ミギーの議論が可能だ」と特集。現地時間5月28日から4連戦がスタートしたエンゼルス対タイガースでの2人の直接対決に注目。「2015年シーズンのア・リーグMVPに関する議論の余地は多いが、トラウトとカブレラの存在は議論の中心になるのだ。またしても」とレポートとしている。

 5月30日のエンゼルス対タイガース戦でも2人の直接対決はクローズアップされていた。1回1死の場面で、トラウトは先発グリーンから推定132メートルのソロホームランを放った。地元テレビ局はトラウトが周回する間に、一塁でサングラス越しに苦り切った表情を浮かべるカブレラを大写しにしていた。

 この日はエンゼルスがタイガースに8-6で勝利。トラウトが3打数1安打1打点1四球2得点で勝利に貢献した一方、カブレラも5打数2安打1打点と活躍し、お互い意地を見せつけている。

 全米で注目を集めるライバル関係だが、トラウトはフィールドを離れてもその絶大な人気を手にしている。スポンサー契約を結ぶナイキ社から、かつてのNBAバスケットボールの“神様”マイケル・ジョーダンの「エアー・ジョーダン」のように、その名前を冠したシグネチャースパイクが発売されてているほどだ。

 トラウト自身が愛用する「ナイキ・ルナ・ヴェイパー・トラウト」は、今季開幕前にメジャー挑戦の可能性があった阪神の鳥谷敬内野手も実戦で着用。このトラウトモデルのスパイクを日本人向け仕様に変更し、軽量化とフィット感を増加させた「ナイキ ヴェイパー プロ J」が3月から日本で発売されている。メジャーの誇る若き天才は日本球界にも少なからず影響を与えている。

 カブレラは、ダルビッシュ有投手(レンジャーズ)が以前、痛打された際に打球が見えなかったことを驚きとともに振り返ったほど、その強力無比な打棒は評価されている。メジャー最強打者と呼ばれるカブレラと若き天才トラウトの頂上決戦は、今シーズンも全米でホットトピックとなっている。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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